相談事例Q&A

拒否権付株式及び配当優先の無議決権株式の評価

[令和7年4月1日現在法令等]

Q. 質問

 A社の事業承継に際し、先代経営者である乙は、後継者である甲にA社の普通株式の大半を贈与し、乙に一定期間はA社の監督ができるよう、拒否権付株式(いわゆる黄金株)を1株のみ保有させることを検討しています。そして、甲以外の推定相続人である丙には、普通株式より高率の配当を受けられる配当優先の無議決権株式を付与する予定です。
 このような種類株式の構成において、乙に相続が開始すると乙の拒否権付株式および丙の配当優先の無議決権株式は、どのように評価するのでしょうか。なお、乙が保有する拒否権付株式とは、会社法第108条第1項第8号に規定する株主総会の決議に対して拒否権の行使が認められた株式をいいます。

A. 回答

 乙が保有する拒否権付株式については、普通株式と同様に評価します。
 丙の配当優先の無議決権株式については、原則として、議決権の有無を考慮せずに評価します。
 しかし、議決権の有無によって株式の価値に差が生じるのではないかという考え方もあることが考慮され、同族株主が無議決権株式を相続又は遺贈により取得した場合には、相続税の申告期限までに遺産分割協議が確定していること等の要件を満たす場合に限り、納税者(甲と丙)の選択により、丙の配当優先株式の評価又は原則的評価方式により評価した価額から、その価額に5%を乗じて計算した金額を控除した金額により評価するとともに、当該控除した金額を当該相続又は遺贈により同族株主である甲が取得した当該会社の議決権のある株式の価額に加算した金額で評価することができます。
 なお、配当優先株式の評価とは、類似業種比準方式により評価をする場合には、配当優先株式、普通株式ごとに、その株式に係る配当金(資本金等の額の減少によるものを除きます。)によって評価します。純資産価額方式により評価する場合には、配当優先の有無にかかわらず、財産評価基本通達185(純資産価額)の定めにより評価をします。

参考条文等

会社法第108条第1項第8号                                                                     平成19年3月9日資産評価企画官情報1・資産課税課情報6・審理室情報1                                                 財産評価基本通達185


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