資本関係のない特約店を整理する場合の損失負担と寄附金
[令和7年4月1日現在法令等]
Q. 質問
当社製品のみを取り扱う特約店が債務超過および支払不能となりました。この特約店とは、資本関係はありませんが当社と一体視されているため、当社ブランドの信用低下、取引の混乱、回収不能債権の増加など、このまま推移すると当社がより大きな損失を被るおそれがあります。そこで当社は、債務を代位弁済した上で、同特約店に対する債権を放棄することを検討しています。
この場合、債権放棄による損失は、法人税法上寄附金に該当するのでしょうか。
A. 回答
たとえ資本関係のない特約店に対するものであっても、将来のより大きな損失を回避するため、社会通念上相当と認められる合理的理由に基づき行われたものである場合、本件債権放棄による損失は寄附金に該当せず、損金の額としての計上が認められます。
一般に、子会社等の解散等に伴い、法人が債務の引受けや債権放棄等の損失負担をした場合、損失負担をしなければ当該法人に今後より大きな損失を被ることが明らかであり、やむを得ず行われたと認められるなど、相当な理由があるときは、この損失負担により供与する経済的利益は「寄附金」に該当しないと解されています。
そして、この場合の「子会社等」は、資本関係を有する者に限られず、取引関係、人的関係、資金関係等において事業関連性を有する者が含まれます。
ご質問の特約店は、貴社製品の販売を行う取引先であり、資本関係はないものの、販売店として外部からは貴社と一体として認識されるなど、事業上密接な関連性を有する者に該当するといえます。また、当該特約店を存続させた場合に、貴社がより大きな損失を被ることが客観的に明らかであるとすれば、解散に伴う債権放棄は、損失拡大防止のためやむを得ない措置として相当性が高いと考えられます。
参考条文等
法人税法第37条第7項 法人税基本通達9-4-1
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