相談事例Q&A

任意団体(人格のない社団等)の申告義務

[令和7年4月1日現在法令等]

Q. 質問

 わたくしどもは、地域の伝統行事を承継するため活動している保存会ですが、今般、書籍を出版することとなりました。これまで税務申告はしていませんが、今後は必要になるのでしょうか。

A. 回答

 保存会が、自治会やPTAなどと同様に法人格のない任意団体である場合、原則として法人税の申告義務はありませんが、収益事業を営む場合には申告義務が生じます。

1.人格のない社団等の取扱い
 任意団体の税法上の取扱いについては、「人格のない社団等」として法人とみなされ、法人税法が適用されます。
 人格のない社団等とは、法人でない社団または財団で、代表者または管理者の定めがあるものをいい、収益事業を営む場合に限り収益事業から生ずる所得に対して法人税が課税されます。したがって、会費や寄付のみの収入により活動し、収益事業を営んでいない場合には、法人税の申告・納付義務はありません。

2.収益事業を営む場合
 収益事業とは物品販売業や製造業、出版業など限定列挙された34業種及びその性質上その事業に付随して行われる行為に限られています。
 物品の販売や書籍の出版などは収益事業に該当しますので、その収益事業については法人税の申告を行ってその収益事業から生じた所得に対して法人税が課されます。
 この場合、税率は普通法人(中小法人)と同様です。また収益事業を営む場合は、法人住民税等の地方税についても課税されます。
 なお、書籍を出版しても販売することなく、無償配布する場合には、収益事業を営む場合には該当しません。

3.収益事業開始等届出書
 新たに収益事業を開始した人格のない社団等は、収益事業を開始した日以後2月以内に納税地の所轄税務署長に対し、「収益事業開始等届出書」を提出する必要があります。
 当該届出書を提出した場合には法人番号が指定されることとなります。
 なお、同時に「青色申告承認申請書」を提出することで、普通法人同様、青色申告を行うことができます。

参考条文等

法人税法 第2条、第3条、第150条第1項                                                            法人税法施行令 第5条第1項                                                                        法人税法施行規則 第65条                                                                       行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 第39条                                          行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令 第39条                                   


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