中小法人と中小企業者の区別について
[令和7年4月1日現在法令等]
Q. 質問
A社の資本金は1億円ですが、発行済株式の1/2以上を資本金2億円のB社に保有されています。このA社は中小企業にあたると思いますが、税務上どのように取り扱われるのでしょうか。
A. 回答
中小企業(者)については、各種の法律でその範囲を、資本の額、従業員数などで規定しています。
ご質問は、税務上の取扱いということなので、これについて概略をご説明します。
法人税法上、普通法人のうち期末における資本金の額が1億円以下のもので、資本金の額が5億円以上である法人の100%子法人でないものを、中小法人等としています。A社は法人税法上の中小法人等に該当します。
ところが、租税特別措置法上、中小企業者には、個人事業主が含まれていたり、資本金の額(又は出資の額)が1億円以下の法人で、同一の大規模法人(大規模法人とは資本金の額が1億円を超える法人、資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人、資本金が5億円以上である大法人の100%子法人等をいいます。)に株式総数(又は出資の金額)の1/2以上、あるいは2以上の大規模法人に株式総数(又は出資の金額)の2/3以上を所有されていないものとされ、法人税法の定義とは異なります。
A社は資本金1億円を超えるB社に発行済株式の1/2以上を保有されているため、租税特別措置法上の中小企業者には該当しません。
これらの違いは、優遇措置にも影響してきます。
A社は法人税率の軽減、欠損金の繰越控除制度の特例、欠損金の繰戻還付、交際費等の損金不算入制度の特例、貸倒引当金の適用など、法人税法上の優遇措置は受けることができます。
一方、少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例など、租税特別措置法上の優遇措置は受けることができません。
参考条文等
中小企業基本法 第2条 法人税法 第52条第1項、第2項、第57条第1項、第11項、第66条第2項、第6項第2号、第80条第1項 租税特別措置法 第42条の3の2第1項、第61条の4第2項、第67条の5
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