消費税の内外判定
[令和5年4月1日現在法令等]
Q. 質問
内国法人A社は製品を海外法人B社に輸出し、B社から代金を収受して消費税は輸出免税となっています。この度、B社からの発注で、A社が内国法人C社へ資産を直送し、代金はA社がB社から収受しましたが、消費税は輸出免税でよろしいでしょうか。
A. 回答
消費税は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等を課税の対象としていますから、国内において行われた取引については、課税の対象になります。資産の譲渡等が国内で行われたかどうかの判定は、資産の譲渡又は貸付けについては、譲渡又は貸付けの時における資産の所在場所で判定することになります。ご質問の取引は、いわゆる三角取引の一種で、製品がA社からC社に日本国内で直接配送されており、譲渡の時における資産の所在場所が国内であることが明らかですから、A社の取引は経理処理のいかんを問わず国内取引に該当することになり、輸出免税にはなりません。したがって、外国法人B社が行った日本での資産の譲渡として消費税が課税されることになり、B社は消費税の納税義務者になります。なお、B社は日本で恒久的施設を有しない限り、日本の法人税は課税されません。
参考条文等
消費税法 第2条第1項第8号・第9号・第12号、第4条第1項・第3項
<税務相談室>
共催:日本税理士会連合会、公益財団法人日本税務研究センター
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