相談事例Q&A

相続により取得した非上場会社株式をその株式の発行会社に譲渡した場合

[令和8年8月1日現在法令等]

Q. 質問

 相続により取得した非上場会社株式を、その株式の発行会社に買い取ってもらった場合の取り扱いについて教えてください。

A. 回答

 非上場会社株式をその発行会社に譲渡した場合には、その対価のうち会社の「資本金等の額」を超える部分の金額は、所得税法上の「みなし配当」とされます。これは総合課税の対象となるため、所得金額によっては納税額が多額になる場合もあります。
 しかし、相続や遺贈(死因贈与を含む。以下「相続等」という。)により非上場株式を取得した個人が、その相続等に係る納付すべき相続税額がある場合で相続開始日の翌日から、相続税申告期限の翌日以後3年を経過する日までに相続等した非上場会社株式を発行会社に譲渡したときは、配当所得として高い累進税率が課されるはずの部分も含め、その対価の全額を「株式等に係る譲渡所得」として申告分離課税(一律20.315%:所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)の適用を受けることができます。
 なお、納付すべき相続税額がない場合には、たとえ相続人が発行会社に非上場株式を譲渡したとしても本特例の対象外となり、原則どおり「みなし配当」として配当所得課税が適用されます。
 この「相続財産に係る株式をその発行した非上場会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例」の適用を受けるには、株式の譲渡人は発行会社に対し、譲渡日までに本特例に関する届出書を提出しなければなりません。また、発行会社はその届出書を、譲り受けた日の属する年の翌年1月31日までに税務署へ提出する必要があるため、手続きの期限には十分な注意が必要です。

参考条文等

所得税法第25条                                                                             租税特別措置法第9条の7                                                                             租税特別措置法施行令第5条の2                                                                        租税特別措置法施行規則第5条の5


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