個人事業主が受け取った立退料の所得区分について
[令和7年4月1日現在法令等]
Q. 質問
個人で飲食店を営んでいますが、このたび賃貸人から店舗の明渡しを求められ、立退料として1,500万円を受け取ることになりました。この立退料は、事業所得として申告すべきでしょうか、それとも一時所得として申告すべきでしょうか。
なお、立退料の内訳は、移転費用補償300万円、休業補償500万円、新店舗との賃料差額補填600万円(3年分)、その他100万円となっています。
A. 回答
立退料は、その性格により所得区分が異なります。お尋ねの場合、①移転費用補償300万円、②休業補償500万円、③賃料差額補填600万円は事業所得に該当し、④その他100万円は一時所得に該当します。
店舗や事務所などを借りている個人が、その店舗などを明け渡して立退料を受け取った場合には、立退料の性格により次のように区分されます。
1.資産の消滅の対価補償としての性格のもの
家屋の明渡しによって消滅する権利(借家権等)の対価の額に相当する金額は、総合課税の譲渡所得の収入金額となります。
2.収入金額又は必要経費の補填としての性格のもの
立ち退きに伴って、その家屋で行っていた事業の休業等による収入金額又は必要経費を補填する金額は、事業所得等の収入金額となります。具体的には、次のようなものが該当します。
休業補償(営業ができない期間の逸失利益の補償)
移転費用の補填(引越費用、内装工事費用等の補償)
賃料差額の補填(旧店舗と新店舗の賃料差額の補償)
設備・什器等の移設費用の補填
3.その他の性格のもの
上記1及び2に該当する部分を除いた金額は、一時所得の収入金額となります。
参考条文等
所得税法第27条、第33条、第34条 所得税法施行令第94条、第95条 所得税基本通達33-6、34-1(7)
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