解雇予告手当
[令和7年4月1日現在法令等]
Q. 質問
このたび、勤務先より解雇を通告されました。
その際、勤務先からは1か月分の給与に相当する解雇予告手当を支給する旨の説明を受けております。
つきましては、この解雇予告手当が所得税法上どのように取り扱われるのか、教えてください。
A. 回答
勤務先から支払われる解雇予告手当は、退職所得に該当することになります。
労働基準法第20条では、「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。」と定められており、この定めに基づいて支給されるものが、解雇予告手当になります。
上記のとおり、解雇予告手当は平均賃金を基礎として算定される点において給与所得と類似するものの、その支給が退職という事由に基づき一時的に行われるものであることから、所得区分上は退職所得として位置づけられています。
解雇予告手当(退職所得)は、総合課税とはならず、他の所得と区分して課税する申告分離課税方式が採用されます。また、超過累進税率が用いられるほか、支給の際には源泉徴収義務が生じます。
1.「退職所得の受給に関する申告書」の提出がない場合
源泉徴収に関して、「退職所得の受給に関する申告書」の提出がない場合には、その支給金額の20.42%(復興特別所得税を含む。)に相当する金額が、一律に徴収されることになります。なお、この場合には、受給者本人が後日確定申告を行うことで、源泉徴収された税額の過大分などについて精算を行うことになります。
2.「退職所得の受給に関する申告書」の提出がある場合
勤務先から「退職所得の受給に関する申告書」の提出を求められ、これを受給者が提出した場合は、より正確な税額計算が行われることになるため、原則として確定申告は必要ありません。
ただし、退職所得の受給に関する申告書を提出した場合においても、その年分について、医療費控除や寄附金控除の適用を受けるなどの理由で確定申告書を提出する場合には、解雇予告手当の金額も含めて確定申告する必要があります。
参考条文等
所得税法第30条 所得税基本通達30-5
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