相談事例Q&A

外貨預金の換算

[令和7年4月1日現在法令等]

Q. 質問

 私は、投資熱の高まりを背景に海外資産への関心を強め、本年より外貨預金による資金運用を開始しました。本年中は預け入れたままで、引き出し等の行為は一切行っておりませんが、為替相場の変動により、年末時点において当初の想定を上回る含み益が生じております。
 法人が外貨預金等を保有している場合については、期末時点の為替レートに基づいて期末換算を行うケースがあると聞いたことがありますが、個人の場合にも年末時点において同様の処理が求められるのでしょうか。なお、先物外国為替契約等は締結していません。

A. 回答

 個人の外貨預金については、いわゆる期末換算を行う必要はありません。この点は、法人税と大きく異なるところです。
 所得税法上、外貨預金などを保有しているだけの段階(為替差損益が未実現の状態)では課税対象とはならず、実際に外貨預金を日本円に換金するなどの取引(外貨建取引)が行われた場合に、円換算を行い、所得の金額を計算することになります。

1.外貨建取引
 外貨建取引とは、外国通貨で支払が行われる資産の販売及び購入、役務の提供、金銭の貸付け及び借入れその他の取引をいいます。また、所得税法上、為替差損益が生じる典型的な例としては、外貨預金を引き出し日本円で受け取った場合のほか、保有する外国通貨を他の外国通貨に交換した場合や、外国通貨を用いて株式等の資産を購入する場合などが挙げられます。
2.外貨建取引の円換算
 外貨建取引の円換算は、原則として、その取引を計上すべき日における電信買相場(T.T.B)と電信売相場(T.T.S)の仲値(T.T.M)によることとされています。ただし、不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務に係るこれらの所得の金額の計算においては、継続適用を条件として、売上その他の収入又は資産については取引日の電信買相場(T.T.B)、仕入その他の経費又は負債については取引日の電信売相場(T.T.S)によることができることとされています。
3.為替差損益に対する所得区分
 所得税法上、為替差損益については、原則として雑所得に区分されます。最終的に為替差損が残った場合には、同一年中に他の雑所得がある場合に限り、その範囲内で内部通算が可能ですが、他の所得区分との損益通算は認められていません。

参考条文等

所得税法第57条の3                                                                          所得税基本通達57の3-2                                                                       


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